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八重の桜・第9話

八重の桜・第9話。
「長州派駆逐」というプレゼントが、悪魔から届いた回でしたね

私的には、ここら辺からいよいよ歴史にについていけない感じ。
状況がごちゃごちゃと変わっていって、ドラマで横山トミーも言ってたように、真相はどうなのか、どうするのが良かったのか悪かったのか、よくわからないんですよね。
これはあくまでも不勉強な視聴者目線ですが、しかし同時にこれは当時の登場人物たち目線でもあるんですよね。だからドラマでも真相がわからないまま、話が進んでいく。
私的には、こういう描き方は実にリアルな気がして。いかにも渦中にある人々の視点という感じがしてとっても気に入りました。
というのも、歴史を俯瞰で見れるのは後世の特権であって、歴史の渦中にある時って、意外と詳細がわからなかったりするんですよね。情報が整理されてない上に状況が刻々と変化していくから。直近ではあの津波・原発事故もそうでしたが、被災の真っ只中に行けば行くほど、情報が錯綜したり寸断されたりして全体像がわからないという。
(そのかわり後世視点あるいは遠距離視点だと、全体像がわかるかわりに、渦中にある人それぞれが持っていた「個別の具象」が、きれいに整理されていく段階で風化あるいは取捨選択されて、細部に宿る神=そうした個別性が宿していた(かもしれない)個別の真実を知らずに取りこぼして、結果的に歪んだ全体像になることも)

で、新撰組は「誠」の旗を翻し、御所ではにらみ合いが続いた結果、長州派は戦わずして都落ち。
まあよくわかんないけど、何かとイジワルな奴らだったし(秋月の「また長州か・・・」のセリフにそれまでのイザコザが凝縮されている感アリアリ)、帝もそれで迷惑してたのをこうして追い出せて、結果オーライじゃない?まずは勝どきをあげよ!おーーー
と、渦中にいたら自分も一緒に腕を振り上げてる自信があります これが後々・・・なんてその場では考えられない。しかもそこに「そのとおりだ。ほんっとによくやってくれた」という御宸翰&御製が、なななんとみみみ帝からっ!

これぞ容保公が、死ぬ時まで肌身離さず身につけていて、さらに今も貸金庫で大事に保管されているという、あの御宸翰&御製です。
いかに会津が帝のために頑張っていたか、そして帝も会津を信任してくれていたかという証。
そりゃみんな泣きますよね~。そして下手なドラマだったらここぞとばかり、色んな泣き声出しては視聴者向けに心情説明して、お涙頂戴に持って行こうとする家臣をイヤってほど映すと思いますが、このドラマはやっぱりそういうとこが節度ありますね。トミーの手が震えるだけで「全員が同じ思いに打たれて泣いている」というのがしっかり伝わって、なおかつリアルな感じがしました。
ここで時が止まっていれば・・・。後から思えば幕末会津の、これが一番いい時でしたね~

今回の目玉シーンはこの政変なのでしょうが、私的にはもう1個目玉が。
そう「銃後」を守る会津の女たちのシーン 照姫や八重e.t.c.そして初登場・西郷千恵。ああ戊辰戦争で非業の死を遂げる人がまた一人(こないだからこればっか
個人的には、西郷っていったら保科時代からの家臣だし家老だしで、そこの奥さんなんてさながら照姫くらいに近寄りがたいんじゃないかと思ってたので、話し方とか意外と庶民的な千恵さんでビックリでした 西郷頼母のお屋敷復元した「会津武家屋敷」では、もろ照姫みたいなお人形なのに(←レポこちら
もっともこれは山川さんちの奥さんはじめ、八重一家とみんなそうですね、このドラマでは。日向ユキだって当時の私ら庶民からは「お武家のおひいさま」と呼ばれる存在なんですけど、画面ではどう見ても普通の田舎の子だし まあ当時のごく普通~~の階級の武士よりは現代の私たちの方が豊かな生活してると思うので、これはこれでまたリアルな感じはしますが。

「夫は、恥じることは何も無いと申し、私たちにも普通に過ごすように言っております」
と、きっぱり言って、そのとおりに行動する千恵さん。夫を信じているからそのとおりに・・・というよりもう1歩深く
「夫の忠義に偽りはございませんから」
と、夫の忠義心を自分たちの行動で示そうとしているんですねきっと。自分たちがこうするのが、夫の忠義の証になるというような。
戊辰戦争の折、この千恵さんを筆頭として一族子女20人以上が自刃して果てるわけですが、今回のなぎなたシーンはその強力な説明になってる気がします。「私たちがこうして藩に殉じてみせれば、夫は決して藩を裏切ったわけじゃないという証になる」という心理も、そこにあったんじゃないかなと。
もっとも当時の城下では基本「篭城する」「逃げる」「自刃する」の3者択一しかなく、その選択肢も「お城の兵糧を自分たちのせいで減らすよりは」「逃げる途中で捕まるよりは」すなわち自刃しかないと死んでいった子女も少なくありませんでしたが。

さてそういう西郷千恵さんと他の女たちとの、小さな諍いを目にした照姫はいわく
「銃後の私たちが心を一つにすることが、お国のために戦っている皆様の助けになる」
上は意訳ですがまんま太平洋戦争中と思ったのは私だけではないでしょう。
私は戦争になったら反対したいと今んとこ思ってますが、実際にそうなったら、それは「裏切り」じゃないかとも、やっぱりどっかで思ってしまいますきっと。同じ苦しい条件の中でみんな頑張ってるのに自分だけが、という「周囲への裏切り感」と、反対なんて言い出すのは結束を弱めるだけで、お国のために戦っている皆様の助けになるどころか足を引っ張ることになってしまうという「状況への裏切り感」が(加えて特高とかに捕まるのがおっかないとかもありますけど
昔「はだしのゲン」とか読んだ時、「こういうふうにきっぱりと「戦争反対」を貫けるって素晴らしいな~」と、父ちゃんのことを尊敬しましたが、というか今でも父ちゃんのことは尊敬してますが、同時に、あの中で「日本のために」と一生懸命戦争協力して頑張ってた人たちの気持ちも、今ではわかるな~とすごく。
だってその気持ちの芯にあるのは、震災復興のために努力するのとおそらく同じ思いですもの。「若く有望な男たちが、先を争うように死んでいった。彼らが生きていたら、日本の復興にどんなに力になっていただろう」とは、「エースをねらえ」に出てくる言葉ですけど、当時を知らない私にもそれはよーくわかる気がします。
しかしそれがわかるってことは、戦争になったら一丸になっちゃうから止められないってことなんですよね。この矛盾を解消するには、戦争になる前にどうにかしなきゃなんないんだろな、とか。
さらに続けて
「会津を思い、殿を思い、自分の家を思う気持ちが同じなら、たとえ諍いがあってもそれは一時のこと」
ああそうだったらどんなにかいいわねえ、と思います。実際は、思いは同じなのに手段の違いでどんどんわかりあえなくなっちゃうってこと多々ですから。そして皮肉なことに、思いが強ければ強い集団ほど、得てしてそうなりがちな面もあって。
しかしこの言葉に反対する気は毛頭ありません。皆が常にそう思っていたら、もしかして本当にそうなるかもしれないし。という希望を持たせるのがリーダー照姫の役割ですもんね。ほんとに、そうだったらどんなにか、とこの後の会津藩も含めて思います。
(ちなみにこの言葉を、後に戊辰戦争で対立してしまう西郷頼母と佐川官兵衛2ショットのところで出すのも、皮肉が効いていてうまいと思いました)

余談ですが照姫の元に、殿の写真が届いてましたね
これ鶴ヶ城に飾ってある容保公の写真でもよかったと思う ほんとにソックリですもん綾野さん♪

そうそう今回もう1個、「尚さんの告白」という目玉シーンもありました!
そもそも八重が「ご祐筆に選ばれたい」とウキウキしている間中、ふてくされたように歩き去ってみたり(でも気づいてもらえない)、「そんなののために教えるのはヤだ」とスネてみたり(でも気づいてもらえない)と、チョロチョロ小技を効かせていた川崎先生でしたが(でも気づ(略))
さすが川崎先生、年の功です!こういう「夢に向かって羽ばたきつつも女としてはまだチビちゃん」な子をgetしたいなら、桜小路くん・・・じゃなくて大蔵様みたいに、闇雲に自分の気持ちをぶつけるんじゃなく、ここぞって時に紫のバラを贈って応援するのだと言ってるかのような。ってついに川崎先生を速水真澄よばわり どうでもいいけど彼は紫織さんとどうなっちゃうんでしょうね~
それを受ける八重さんもよかったですね。優しくされて、切なくて涙が出るのを、一生懸命「うれしくて」と言いながら泣くのがかわゆくてもう 見た目が綾瀬はるかちゃんだから、よけいにかわいかったですね(これが森三中だったら後に「え?あの時あなたが必要って言ったのは新式銃を作るのに必要な人ってことですよ?」とか男に言われる役回りになりそう いや川崎先生はそんなこた言いませんけど

八重さんの銃がただの趣味じゃなく、子供の頃からずーーーーーっと培ってきて今があるのだ、というこれまでの描写がここにきて効いて、川崎さんの告白も「単なる慰め」じゃなく力を持つし、伊東悌次郎くんたちに教えるのも説得力が出た気がします。
しかし悌次郎くんたちって、まだあんなにチビっこいのか! こんなちっちゃい頃から知ってたような近所の子達が、これから出征していくんですよね
悌次郎くんたちが顔を輝かせながら言う「鉄砲が一番強いからです!」
私の実家には「足軽長屋」っていう観光地があって、ここの人たちがまさに鉄砲隊でした。城下町を作る時にまず街道入り口に「鉄砲町」を作って、そこに足軽たちを住まわせた、その跡地で。
ほんとに鉄砲=「足軽ふぜい」が持つもの、だったんですね。その風向きが若い世代からやっと変わってきた、というシーン。
京都では「洋学所を作る」という覚馬の願いも容保公に聞き届けられ、風向きはほんとに変わってきてたんですよね~。
しかし、時すでに遅しだった というか、時の流れがあまりにも急激であったと(ここで堀内孝雄の「愛しき日々」をどうぞ

それにしても覚馬が抱いていた「誰もが学び、世界を見る目を養っているからこそ、100年後のこの国はもっとよくなる」という思いは、まぶしいですね ほとんど太平洋戦争後の日本が「戦後民主主義」にかけた希望と同様のまぶしさが。
それが今に続く同志社その他になり、100年後、こうして誰もが学べる国になったのに。色んな自由や権利が保障された、民主主義の世の中にもなったのに。ねえ?

他にも、会津藩士同士でのささいな感情のすれ違い(これが後に秋月放逐という致命的エラーにつながる)など、今回も気づけば目玉シーン満載でしたが、私的にベストオブ眼球は、なんといっても八重のお父さんでした
こういうお父さん、とってもよく知ってる気がします。普段はどっしり構えてて、あまり思ったこととかも言わない。本当は人一倍情が深いのに、それを表に出すのは「男の沽券に関わる!」てなもんで、自分の思いなんかも言葉でなかなか伝えられない。というか「伝えなくていい」と思ってるフシすらある。けど人一倍情が深いからうっかり出ちゃう時があって、それがハタから見るとめっちゃオチャメ
という、涙が出るほど懐かしい「ニッポンのお父さん」。
八重が小さくなりながら、そんなお父さんをちらっと見てるのもよかったですね♪ 時尾さんの気まずさもよくわかるし、八重さんの気まずさもよくわかる。そしてお父さんには思わず爆笑 いいシーンでした

次回はついに池田屋事件。
「階段落ち」しか知らない池田屋事件なのですが、これでまた1つ会津は苦しい立場になっていきますね~
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テーマ : 大河ドラマ - ジャンル : テレビ・ラジオ

コメント

No title

こんにちは。K&Uさんの深い考察、本編に続きいつも楽しみにしています。ほんとに何者でござるか?って感じでそれでいて俺みたいなあっさーい人間でも理解できるような言い回しでさぞかし名のある御仁とお見受けいたしまする。
さて実際には鳥肌納まらない展開が続いていて心情的には普通じゃないわけで、チビッコ悌次郎や千恵のせりふにいちいち感涙しているのでK&Uさんのブログでちゃんと復習しないとついていけない自分がいます。
まさに「もう少し時がゆるやかにすぎたなら~♪」って感じでドラマの展開も速いですね。そして京都編に入り穏やかな感じで進むのでしょうかね?
ここまでの新撰組の扱いは個人的にはグッとです。一言でしたがドラゴンハジメの演技は個人的に???でしたが・・。(^^)

No title

こんにちは!
本当に今がいい時の会津藩ですね。
無骨なまでに、徳川に尽くす会津藩の義が
時代を変える為には手段選ばずの
薩長、龍馬に勝てるはずもなく・・・。(/_;)
これからが分かるだけにキツイですね。
とにかく見続けなくては!

鶴ヶ城で、お花見は出来そうですか?

Re: No title

sheyさんこんにちは♪いつもありがとうございますm()m
いやいやそんな歯の浮くような(>▽<)こちらこそ、思いつきをどばーっと並べたような稚拙な感想文を、いつも読んでいただいて、ほんとにありがとうございます。
sheyさんは歴史にお詳しい分、ドラマにもすんなり入り込めて堪能できるのでしょうね♪もしかしたら戊辰戦争まで鳥肌皆勤賞になったりして(^^;)
悌次郎や千恵さんもいよいよ出てきましたね(T_T) なんかこう、登場人物といい会津藩の状況といい、戊辰に向けてだんだん外堀を埋められていくような感じがまさにゾクゾクです;;
京都編はどうなるんでしょうね~?個人的には「清らにたかく」の京都編が大好きなので、楽しみではあるんですが、TVではどう描かれるのかな~??うまくいけば会津編よりも強く、会津への愛情が描かれるはずなんですが。
ドラゴンハジメは来週いよいよ見せ場みたいですよ(>▽<) ノベライズ読むとめっちゃカッコいいんで、どうかハマってくれますようにと、今から祈ってます!

そうそう「あした咲く花」読みました!
よかったです~~♪ちょうど「清らにたかく」の小説版みたいな感じがして、なおかつ「清ら~」で枚数の関係上省略せざるを得なかった部分を補足してくれてるような感じもあって。
おかげでとてもわかりやすく、一気に読んじゃいました。
京都へ行ってからの植村さんとの関係や、年老いた覚馬や時栄&ひさえの様子など、興味深い場面はいっぱいありましたが、中でも篭城戦の描写は、やっぱり心にぐいぐい来ますね~。。。虫をよけて粥を食べたとかすごいリアル(>_<)
「(戊辰戦争で)死んでいった者達の心がけを、八重は否定したくない。ただ、叶うなら皆、生きてほしかった」
という八重の相反する思いに、とっても共感します。
いい本を紹介していただいて、ありがとうございましたm()m

Re: No title

しよりさんこんにちは♪コメントありがとうございますm()m
本当に、こんな幸せな時期も「悪魔のプレゼント」にしか思えない今後の時流が恨めしいですね;;
これほど誠実にお勤め果たしてきて、「朝敵」なんて言葉からは一番遠いところにいるはずなのに(T_T)ナゼ
とりあえず、今後も目が離せませんね~!

鶴ヶ城はたぶん4月半ばあたりから、お花見可能だと思います♪
ただ今年はありがたいことに人出が増えそうで、土日とかは満車&渋滞になる・・・かも??
その頃いらっしゃるんですか!?お待ちしてま~す(^^)/
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