猪苗代湖ズの歌を思う

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

さてさて帰省中はネット環境がなかった私たち。
昨日新潟から会津に帰ってきて、さっそくネットで色々見てたら、紅白・猪苗代湖ズを議員さんがdisって炎上という、めっちゃ琴線に触れるニュースを発見!ってもう4日も前に終わってるニュースですけど

「震災口実にしたオヤジバンドの域を出ていない」
「一人一人は一流かもしれませんが、やたらうるさくて音楽性感じませんでした」

あはは~~わかるわ~~。だってこれって4月頃、私たちが引っ越してきた当初に思ってたことそのままだもん
というか私たちなんかもっと毒吐いてました 「歌詞はあざといし、メロディーは簡単だし、いかにも震災でこれ幸いと注目されて一稼ぎって感じー」「こんな安易でお涙頂戴な歌やめてよー。もうどこ行っても毎日毎日、聞き飽きたよー」みたいな。

福島が好きでも嫌いでもなく、ただ転勤だからやってきた私たち、しかも幸いなことに震災の直接的な被害は受けず、いっちばん大変だった3月の福島もこの目で見ていない私たち、つまり「他人」にとっては、ただひたすら「福島が好き~」と歌うこの歌は、結局「ただの歌」としてしか聞こえず。

それがふっと自分の中に入ったのは、放射能汚染が深刻に言われ始めた頃からでしょうか。
前にも書きましたが、日に日に会津が好きになり、郡山ふれあい科学館や、いわきのアクアマリンなんかにも足を延ばして、「福島愛(?)」が増していくのと正反対に、世間の「福島愛」はどんどん減ってってるような気がして。
特にネットはひどかった「こういうことを平気で書ける人が、世の中にはいるんだな~」という、人間のしたたるような悪意の存在に、そしてそれが「愛する福島」に向けられているということに、さらには福島県民同士でも傷つけあう構図になってしまうことに、二重三重に打ちのめされたような気分になることも。
転勤族ですらそういう気分になるんですから、大多数の福島県民=「愛する福島・これぞ我が故郷」な人たちの気持ちはいかばかりか。

I love you baby 浜通り I need you baby 中通り
I want you baby 会津地方 ふくしまが好き 

I love you baby 野馬追い I need you baby 赤べこ
I want you baby 鶴ヶ城 ふくしまが好き

I love you baby ふくしま I need you baby ふくしま
I want you baby 僕らは ふくしまが 好き

そんな気分の時、泣きながら祈るようにリフレインを繰り返すこの歌が、どれだけパワーを持ったか、おわかりいただけるしょうか?
相変わらず、心のどっかで「だっせー歌だな」と思ってる私にしてからが、4月からこっち福島で過ごすうちに、自分の中で「この歌は確かにださい、そしていかにもだ。しかしとっても必要な歌だ」という位置づけになってます(←これ誉めてることになるかしら?

福島に何の関係もない普通の「他人」が、上記の議員さんのように思うのはある意味当然です。何らかの個人的な条件が揃わないと、歌はどこまでいっても「ただの歌」ですから。
けど政治に関わる人がそんな感覚なのは、やっぱりどうかと思ってしまいました。だって政治に人心掌握って欠かせないもんでしょ??そのためなら「ただの歌」をも利用すべきところ、逆に何にも掌握してない「他人事」の感覚で止まってるのを無防備に曝け出すってどうなのかな~?とか。

って、ボンボン言っちゃいましたが、まあ実際、紅白でいきなり猪苗代湖ズの歌聞いたら、引く人もいるだろうな~と
大晦日、私たちは基本的にダウンタウンの笑っちゃいけないを見てたんですが、猪苗代湖ズだけは見たいと、ポルノあたりからスタンバイして紅白見てました(そして猪苗代湖ズが終わったら即チャンネル変え)。
なので、紅白の全体的な空気がよくわからなかったので違うかもしれませんが、私の見た限りでは、猪苗代湖ズ浮いてるなと
歌前のインタビューが落ち着いた感じなのが「「紅白出場で浮かれてないか?」とか疑心暗鬼しててゴメンナサイ」と思えて良かったのですが、その後の山口さんのMC「俺たちは福島の恋人になりにきたーー!」って、いやいやいや全力で拒否しますっていう人もいるだろうと
このセリフはLIVE福島で生まれたものだし、「公式本・LIVE福島」の帯にもあったから、お約束っちゃお約束のキャッチコピーだってことはよくわかりますよん。でも私は、その帯見てけっこう引いちゃいましたから(本は最高です念のため)、福島に何のシンパシーない人が見たら、さらに引くだろうな~と。紅白は福島のための番組じゃないからよけいにね~。
なのでその後、山口さんが「すべての人の故郷のために」みたいなMCを入れてくれたのは、とってもよかったです。これは福島賛歌ではあるけれど、BEGINの沖縄(石垣?)賛歌「島ん人ぬ宝」みたいに、同時にすべての人にとっての故郷を思う歌でもあるということが、よくわかるから。

歌は当然、私にとって大切な歌なので良かったけど、やっぱりこれはカットして聞くと、魅力も半減だなと。
もっともカットしないと飽きるくらい長いから、TVでやる分には仕方ないんですけど、やっぱり「野馬追い、赤ベコ、鶴ヶ城」も聞きたかったな~。短いと、それこそ単なる「軽い応援ソング」みたいな感じで。
山口さんが「また泣いてるのか?」と思うほど心をこめて歌ってらしたので、その軽さがよけいギャップになるというか、「てかいちいち泣きそうになりながら歌うなよ~」とやっぱし笑っちゃいそうになるというか

って、結局ほめてんだかけなしてんだかわからない内容になってしまいましたが
「歌」としてはあんまし好みじゃないので、どうしてもこうなってしまいます。
しかしこれは「歌」じゃないんです。なんというか「祈り」であり「叫び」であり「シンボル」であり。
戦後間もない時代「リンゴの歌」が大ヒットしましたけど、あれを歌詞がどうの声がどうの言ったところで始まりませんよね。あれは当時の気分や風景コミで理解されるべき歌なんであって。

と思うと「I love you & ~」は「歌じゃない」どころか逆に「もっとも歌らしい歌」なのかもしれませんね。
ベタな歌詞とヒネリのない楽曲、しつこい繰り返しと直球の歌い方で、結果的に老若男女覚えやすく口ずさめる「流行歌」。
ヒット作家はこういう需要を「計算」して作らないといけないんでしょうけど、この歌はそうじゃなく、おそらく作り手の中にいる「聞き手としての自分」が欲しているから生まれたんじゃないかな?決して「震災売名」とかの「計算」じゃなく、そう歌いたい自分と、そう歌われたい自分のシンクロ。そしてそういう人は作者だけじゃなく、福島でこれだけヒットするほど大勢いたんだと、あの「LIVE福島」での大合唱画面を思い浮かべるにつけ。

と、新年早々わかりきったことをエラそうに書き殴ってしまってスミマセン
批判って結局、正誤とかじゃなくて自分の立ち位置表明なんだな~ とか改めて思ったdisり事件でした。
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テーマ : 福島県 - ジャンル : 地域情報

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